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「ジャズのノリを科学する」を久々に読んで考えたこと

  • 2024年6月29日
  • 読了時間: 15分

更新日:2024年7月7日


  こんにちは、ジャズピアノ研究室管理人の田中です。


 最近、久々に「ジャズのノリを科学する」という本を読み返しました。本サイトの「八分音符の弾き方」について記述したブログにて少し言及している本、というのはこれのことです。既にご存知の方もいるかもしれませんが、著者は井上裕章さんと言う方で、何年か前に出版された本です。その当時、ジャズのノリを数値化して、分析した本として話題になりました。


以下は、帯から一部引用した本の紹介文です。



スウィングからビバップ、クール、ハードバップまで、代表的なミュージシャンの8分音符タイミングの特徴、その変遷がコンピューター解析で一目瞭然!



 今回、久しぶりにこの本を読み返してみて、考えたことがあるので、シェアしたいと思います。本の内容のネタバレをしたり、内容に乗っかるのはよくありませんので、あくまで内容はきっかけにとどめ、ジャズやジャズピアノのスタイルの多様性の話題です。


 この記事を読むことで、ジャズピアノの多様性を知り、あなたが自分の好きなジャズはどんなものか考えたり、ジャズに取り組む際の参考になれば幸いです。



ピアノの鍵盤


 さて、こちらの本は「スウィングジャズからビバップへの変遷期における8分音符タイミングの変化―Charlie Parker, Lester Young, Coleman Hawkinsの比較―」という論文の内容を元にして書かれています。(もちろん、本の著者は論文の著者です。)


 論文自体はネットで見られますので、私も少しだけ見てみました。すると、ジャズの八分音符をコンピューターで解析し、数値化するような研究は、今回の研究以外にも、他の研究者による先行研究があることも分かりました。今回の論文は、学術的な新規性として、スウィングジャズとビバップの違いを統計的に解析したことが評価されているようです。


 全体的に振り返った時に、この本で良いと思った点は、

「ジャズの八分音符の複雑さを定量化し、本という読みやすい形で広めたこと」だと思います。


 他の研究者による先行研究は、論文という一般には馴染みが薄い形で公表されています。一方、この本では普通の人が読みやすい書籍という形にしたことで相当裾野が広がったはずです。ジャズの八分音符がいかに複雑で演奏が難しいか。ということを、ジャズ初心者やジャズ以外の音楽に取り組んでいる人が知るきっかけになった可能性もあります。


 八分音符の難しさはジャズをやっている人が、感覚的には分かっていますが、それを知らない人に納得するように説明することは難しいです。そこを代弁してくれたというのは画期的です。また、ジャズをやる人にとっても、自身の練習や演奏を振り返るきっかけになることも考えられます。


 ただし、この本を読む場合に気を付けた方が良いと思った点も挙げておきます。この本では様々なミュージシャンの八分音符を独自の指標で数値化、分類しています。しかし、この八分音符の解析結果を見て、それを知っただけでは、ノリのよい八分音符を弾けるようにはならないと、私は考えています。


 その理由としては、その数値は演奏に含まれる情報のごく一部に過ぎないからです。それ以外の情報が抜け落ちてしまっているのです。


実際、著者も以下の様なことを述べています。

自身の演奏を変えるためには練習が必要で、そのためにはレコードに合わせて寸分違わずにピッタリ吹けるように、何度も何度も練習して細かいニュアンスまで真似ること。


 結局、音源を注意深く聞く。という従来のアプローチが必要なのです。リズムの分析結果のデータは、練習の際の補足情報に過ぎないと私は考えています。


 それにも関わらず、この書籍では、リズムを万能の処方箋の様に記述し過ぎている傾向があります。あくまで私の推察ですが、上記の著者の記述も、本来重要なのはリズムだけではないけれど、それをはっきり言ってしまうと本のコンセプトが崩れてしまうために、「細かいニュアンスまで真似ること。」といって表現をあいまいにしている感じがします。


 繰り返しになりますが、本のコンセプトを明確にしたり、学術的な新規性に焦点を当てて論文にする。という制約がある中で、リズムに焦点を絞るというのは十分理解できます。当然、私も著者を責めたいとか、そういう意図はありません。ただし、あまりにリズムに関する言及に偏っているため、読み手に誤解を与えないかと少し懸念したとうことです。


 ここからは、上記の「抜け落ちている情報」と併せて、この本の少し物足りないと感じた要素を補足しつつ、本題のピアニストの多様性について話を進めたいと思います。


まず抜け落ちている情報として最たるものは、

・フレーズ中の各音の強弱

・装飾音符や3連符や16分音符などの8分音符以外の情報

・小節のどこからフレーズが始まりどこで終わるかなどのフレージングに関して

です。


 簡単に補足しておくと、まず、一つ目のフレーズ中の各音の強弱というのはこれまで何度かブログの他の記事でも言及している通りです。特に、「ジャズピアノのフレーズ練習と運指の関係」では詳細に解説しましたが、フレーズ中のアクセントとゴーストノートの存在は、スイング感に大きな影響を与えます。


 次に、確かに八分音符というのはジャズのアドリブにおいて重要な要素でありますが、それ以外の音符も重要なことは言うまでもありません。特にテンポ130~160程度のミディアムスウィングでは、それよりも速い180以上のテンポでのアドリブに比べて、一般的に3連符や16分音符などの細かいフレーズの増加が顕著です。特に3連符は人によって使用頻度がかなり異なります。これは統計を取ったわけではありませんが、コピーをしていれば、3連符を比較的頻繁に使うと感じられる人と、そうでもない人がいることは感覚的に分かります。


 最後にフレージングですが、ジャズのフレーズは、ちょっとした裏入りのフレーズを表入りにしたり、裏の解決を表にするだけで、驚くほどノリが失われることがあります。またアウフタクトやシンコペーションもスイング感に重要な影響を与えます。


 以上のことより、8分音符の数値化は、ジャズのアドリブのある一面だけを反映した情報であることは頭に入れておかなければなりません。


 本音を言うと、この本を読んでいてそれよりも物足りなかった、というか、個人的に残念だったのが、ピアニストに関する言及が少なすぎた、ということです。上記の通り、八分音符の数値化はアドリブの一面しか反映していないとはいえ、一部は反映しているわけです。ですからピアニストに関する情報だって無いよりはあるに越したことはありません。


 しかし、驚くほどピアニストに関する記載がありませんでした。エロール・ガーナーは少しページを割いて紹介されていましたが、それでも、その他の管楽器奏者や、ベース、ドラムと比べて、非常に限られた情報でした。


 後は、バドパウエルが少しだけ、他にウィントンケリーやハービーハンコックに関しては、申し訳程度に書かれていた程度といっても差し支えないでしょう。


 これは、筆者がかなりハイレベル(と思われる)アマチュアピアニストで、ウィントンケリーやレッドガーランドといったハードバップピアニストが大好き、と自称していることから考えると、残念というより、むしろ驚きの事実です。


 少なくとも、書籍中にピアニストの八分音符の分析データに関する言及があることから、その気になれば八分音符の分析、数値化自体は可能であることが分かります。それにも関わらず、ピアニストへの言及が少ない理由として私が考えた仮説は以下の通りです。


・八分音符のタイプが分かりやすい系譜にならないため、学術的に分析が求められていない、

あるいは分析しても考察ができる結果に結びつかない。

 

 この書籍では、主なジャズミュージシャンを八分音符のデータを元にいくつかのタイプに分類し、それをジャズの歴史の流れに当てはめて系譜を作るような考察をしています。しかし、ピアニストはこういった系譜に当てはめられるような、きれいな分類ができなかったのではないか、あるいはそもそも非常に分類が難しかったのではないか。と、私は考えました。


 分類が難しかった結果、学術的に論文にするような新規性を認めにくく、研究対象に挙がりにくいのではないか。ということです。書籍中での言及が少ないとはいえ、その少ない言及の中からは、筆者がその気になれば、しっかりピアニストの八分音符を分析し、考察していること。更には、分析したピアニストの結果を自身の練習に上手く利用していることが伺えます。よって、ピアニストにおいても分析自体は可能であることが伺えます。


 ではなぜ「分類や系譜分けが難しいのか」ということを考えていきます。ピアニストの八分音符での分類が難しい理由として私が考えたのは、ピアノの場合、管楽器(あと、書籍でそれなりに登場したギター)に比べて、フレーズの八分音符以外にも個性を表現する方法が、圧倒的に多い。そのため、相対的に八分音符のリズムによる表現の重要性が低下し、八分音符の分析だけでは、ピアニストの分類や特徴が見えにくくなる。というものです。


 当然、一流の演奏家はそれぞれ八分音符やフレーズだけでもかなりの個性を持っていることは百も承知です。しかし、それを考慮しても、以下の様な点において、更なるオリジナリティを示す余地が大きいように思います。


・サイドマンとしてのアイデンティティ

・和音や重音、左手の使用


 一つ目ですが、ウィントンケリーやトミフラ、ホレスシルバーのようにパッと思いつく例からも分かる通り、伴奏やバッキングの腕前が良く知られたピアニストは、それだけで、一つ重要な個性と言えます。もちろん、彼らのソロは素晴らしいものですが、基本的にソロが表現の場であるソリスト管楽器に比べれば、自己表現の場は多いと言えるでしょう。


 バッキング自体もざっくり言うとスタイルがあると考えていて、上記に挙げた、名サイドマンタイプはソリストに反応して会話したり、盛り上げたりします。一方で、リズム隊の構成楽器として、割と自分のやりたいようにやるパターンがある気がします。例えば、バドパウエルは後者ではないでしょうか。


 二つ目はかなり包括的なまとめ方をしたので、細分化すると多くの可能性があります。和音と一言に言っても右手で弾くものもあれば、左手のボイシングもあります。そこで、まず典型的なコードによる独自性の例として、レッドガーランドのブロックコードがあるでしょう。右手のオクターブに5度音程を入れ、左手で4音のコードを弾き、左右でユニゾンする、あのブロックコードです。


 他には、エヴァンスが行う、左手のコードと右手のフレーズのタイミングを一致させて一緒に弾くのも、際立ったサウンドになります。オスカーピーターソンやベニーグリーン、フィニアスニューボーンJr.の様に、両手のユニゾンも高い演奏技術を示す技法です。


 ここまで両手の話をしてきましたが、右手のフレーズにおいても、重音フレーズを用いることで、ブルージーなサウンドにすることもできるでしょう。


 以上の様に、簡単に思いつくだけでも、多くの演奏スタイルが存在します。既に挙げた、「抜け落ちている情報」と併せれば、8分音符の分析データだけではとても分類できるようなものではないことが分かると思います。あるいは仮に、分類できたとしても、それが実情を反映した有効な情報になるかは怪しい所があるのではないでしょうか。


 誤解の無いように補足しますが、決して、8分音符の分析が無駄だとか、意味がないと言うつもりはありません。その分類や分析から得られる情報もあるでしょう。しかし同時に、限界があることも認識しなければなりません。


 ジャズピアニストの表現やスタイルを色々と考えているうちに、ふと、「これをジャズと言って一括りにすることに無理がある。それぞれあまりに違い過ぎる。」と思いました。何が言いたいかと言うと、自分の好きなピアニスト(とかミュージシャン)が分かったら、とりあえずまずそれをたくさん聴いていれば良いのではないか?ということです。


 背景として、世の中、時間は限られているのに、音源は星の数ほどあります。正直、全部聞いていられません。特に初心者の頃は、三度の飯より好きなピアニストを見つけて、聞きまくって、目標にして、モチベーションにするのが一番の上達の秘訣です。従って、色々な人がいることを知り、さまざまな人を聴いて、さっさとお気に入りを作ることが大切だと思っています。


 逆を言えば、聞いてみた第一印象でピンと来なければ、とりあえず他をあたるのです。それと同時に、もし直感的に好きだと思ったら、迷わずその人を追いかければ良いと思います。他も色々聞いた方が良いのかな、とか余計なことは考えなくても大丈夫です。

 

 ここまで述べたアプローチで本当に大丈夫なのか心配になる方もいらっしゃるかもしれないので、次に大丈夫な理由を説明します。


 まず、パッと聞いて好きかどうかピンと来ない場合に、さっさと次に行っても大丈夫な理由です。既に半分回答を明かしていますが、いくらでもピアニストがいるからです。一方で、全員強力な音楽性や個性を持っているので、等しく全員を好きになるわけがないです。


 よって、違うと思ったら、さっさと他のピアニストを聴いて、あなたが好きだと思う人を探しましょう。もしかすると、あなたの周りにはたくさんのジャズを聞き、様々なピアニストのことを良く知り、好きだとか、影響を受けた、という人がいることもあるでしょう。


 しかし、そんな人でも以下に挙げるピアニストのことをみんな等しく大好きで、誰一人として甲乙つけがたく、みんな等しくコピーし影響を受けました。ということはないはずです。(まあそもそも、出している作品、残っている作品の数が人によって違い過ぎますし。)


テディ・ウィルソン、アート・テイタム、バド・パウエル、モンク、ウィントン・ケリー、ガーランド、ハンク・ジョーンズ、バリー・ハリス、エヴァンス、ジョージ・シアリング、デイブ・ブルーベック、ピーターソン、アーマッド・ジャマル、トミフラ、マッコイ・タイナー、ボビー・ティモンズ、レイ・ブライアント、ホレス・シルバー、ハービー、チック、ジャレット、ペトルチアーニ、フィニアスニューボーンJr、ケニー・バロン、エリス・マルサリス、テテ・モントリュー、デューク・ジョーダン、ハロルド・メイバーン、ジュニア・マンス、ウォルター・ビショップJr、モンティア・レキサンダー、ローランド・ハナ、エディ・ヒギンズ、ホレス・パーラン、カール・パーキンス、クロード・ウィリアムソン、ビクター・フェルドマン、ジーン・ハリス、シダー・ウォルトン、ビルチャー・ラップ


まだまだいますが、ひとまず、この位にしておきましょう。数え間違えていなければ、40人です。


 以上に挙げた人たちは、(人によっては似ている系譜や演奏スタイルの場合もありますが、)それぞれが違う個性やレパートリーを持ちます。それでも世の中では全員「ジャズピアニスト」として知られているのです。私も、ほとんど演奏を聴いていない人も挙げてしまっていますが、一言に「ジャズ」とまとめるには無理があることがお分かり頂けたかと思います。


 次に好きなピアニスト一択で聞きまくっても大丈夫だという理由を説明します。ジャズをよく聞いている人が、様々なピアニストのことを知っていることと関連するところもありますが、まず好きなピアニストを一人徹底的に聴き込むことで、ジャズに自然に慣れ親しむことができます。


 その結果、最初は気付かなかったことに気付くようになり、ジャズが面白くなってくる可能性が高いです。また、新しい曲を知る、タイプが似ている人が気になってくる等のきっかけで、元々興味を持っていなかった人を聴いてみたくなったりするものなのです。そうこうしているうちに、すっかりジャズにはまってしまいます。


 ちなみに、ジャズに限らないと思いますが、分からない人には何が違うのか分からないけれど、知っている人からすると違いが明確。というものは、知らない人にとって近づきがたくなりやすいです。特にジャズは日常普通に生活していると接点が非常に少ないために、親しむ人が少ないです。私に言わせれば、本当に単純な話、ウィントンケリーとレッドガーランドの違い、ハンクジョーンズとバリーハリスの違い、ピーターソンとジーンハリスの違いの方が、「すとーんず」と「すのーまん」の違いよりよほど分かりやすいです。


 でも、おそらく日本にいる大半の人が同意してくれないでしょう笑。親しみが無い人にとって、少数派のマニアたちはこだわりが強くて、プライドが高く見える可能性が高いです。更に、ピアノにおいては、まだまだ世間的にクラシックピアノが主流な中、ジャズはイメージだけで漠然と捉えられているところがあるのは否めません。


 「ジャズピアニスト」と一言に言っても、人によってモーツァルトとラヴェルくらい違い、キーシンとツィメルマンくらい個性があることを知ってもらえれば、親近感を持ってもらいやすくなるかもしれませんね。


 それはともかく、そろそろまとめに向かいましょう。ディスクユニオンのジャズ専門店に行けば分かりますが、自分が好きだったり、絶対手放したくない、一生そばに置いておきたい。と思うような盤が普通に売られています。


 つまり、それを売った人がいるということです。もちろん、それが悪いことだと言いたのではありません。何らかの事情で泣く泣く手放した人もいるでしょう。私が過去に何気なく手放したCD(そうですね、例えばサムシンエルスとか。)が、誰かにとっての生涯の愛聴盤と言う可能性は大いにあります。何が言いたいかというと、それだけ、みんなCDやレコードを売っているということです。それだけ、聞かなくなったり、好きじゃなくなったり、買ってみたけどそんなに好きじゃなかったりするわけです。でも誰かはその音楽が大好きなのです。


 音楽を聴いた時に、自分がどう感じているか、というのは、厳密には自分にしか分かりません。自分より詳しい他の人に尋ねてもヒントは手に入るかもしれませんが、正しい答えは自分の中にしかないのです。是非、自分の感性を信じて、好きなピアニストを見つけ、ジャズを楽しんで頂ければと思います。


 最後に全体をまとめますが、「ジャズのノリを科学する」という書籍を久しぶりに読み返しました。この本はジャズミュージシャンの八分音符を数値化、データ化し、考察した内容をまとめたものです。この書籍に、ピアニストに関する記述があまりに少ないので、その理由について自分なりに考察しました。その結果、ピアニストは左手や和音、重音の使用があるなどの理由で、個性を表現する手段が相対的に多いため、八分音符の分類が困難であったからだろうと推察しました。


 その推察が正しいかは分かりませんが、ピアニストの多様性を再考するに至り、自分の好きなピアニストを徹底的に聴きまくって良い。との結論に至りました。


 あなたも、世の中にはそれぞれ素晴らしい個性、音楽性を持ったピアニストがいることを知って、是非自分の好きなピアニストが見つけて頂ければと思います。


今回の記事が役に立ちましたら幸いです。


ジャズピアノ研究室 管理人

田中正大


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1件のコメント


不明なメンバー
7月11日

メトロノームは基本的に、ミュージシャンが一定のテンポを保つのを助けるBPMツールです。新しい曲を学ぶ場合、メトロノームを使ってゆっくり始め、徐々に速度を上げるのは非常に効果的な練習テクニックです。オンラインメトロノームは、希望のBPMを入力したり、スライダーを使ったりするだけで、これを非常に簡単にします。多くの場合、タップテンポ機能も提供されており、希望のビートをタップすると、BPMを計算してくれます。これは、学ぼうとしている曲のテンポを見つけるのに最適です。

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